专利摘要:
本発明は、スピニングディスク技術を用いて分離媒体を製造するための方法に関し、ビーズの空隙率は、複雑な試料から所望の生体分子を分離できるように最適化される。本方法は、a)粘度350〜450mPasの4〜8%多糖類溶液を、65〜75℃で3001〜3010rpmの1以上のスピニングディスクに供給して多糖類ビーズを形成する工程と、b)生成した多糖類ビーズを捕集浴中に捕集する工程であって、捕集温度を15〜27℃で変化させることによって多糖類ビーズの空隙率を制御する工程とを含む。本方法によって、150000g/molよりも大きな分子がビーズ内に拡散するのを阻止する空隙率が得られる。本発明は、本方法で製造された分離媒体及び生体分子、特にモノクローナル抗体の精製のための使用にも関する。
公开号:JP2011511288A
申请号:JP2010544924
申请日:2009-01-30
公开日:2011-04-07
发明作者:グラド,ギュナー;ステンホルム,エケ;ノルマン,ニルス;マヨイセル,ジャン・リュック;ヨハンソン,ボ・レナート
申请人:ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・アクチボラグ;
IPC主号:G01N30-88
专利说明:

[0001] 本発明は、クロマトグラフィーの分野に属する。より正確には、本発明は、いわゆるスピニングディスク技術を用いて、複雑な試料から所望の生体分子を分離することができるようにビーズの空隙率を選択し得る分離媒体を製造する方法に関する。]
背景技術

[0002] バイオテクノロジーで、最も広く使用される分離方法の1つはクロマトグラフィーである。用語クロマトグラフィーは一群の密接に関連した分離方法を包含する。クロマトグラフィーを他の殆どの物理的及び化学的な分離方法から区別する特徴は、1つの相が固定され、他の相が移動性である相互に不混和性の2つの相を接触させることである。移動相中に導入された試料混合物は、移動相によって系内を運搬される間一連の相互作用を受け、すなわち固定相と移動相との間に分配される。相互作用は試料中の成分の物理的又は化学的な性質の差を利用する。これらの差は、固定相を含有するカラムを通って移動する移動相の作用下での個々の成分の移行の速度を決定する。分離された成分は、それらと固定相との相互作用に応じて一定の順に出現する。最も遅れの少ない成分は最初に溶出し、最も強く保持された物質は最後に溶出する。分離は、試料成分がカラムから溶出する際、1つの成分が、隣接する溶質のゾーンとの重なりを妨げるのに十分なほど遅らせられたときに得られる。]
[0003] 今日までに提案されたクロマトグラフ法は標的との様々な様式の相互作用に基づいている。例えば、イオン交換クロマトグラフィーの場合官能基は反対の電荷の対イオンをもつ永久的に結合したイオン性の基であり、一方疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)の場合固定相と分離される成分との間の相互作用は疎水性に基づいている。その他のクロマトグラフの分離原理も当業者には周知である。]
[0004] 分離マトリックスともいわれる固定相は、一般に複数の本質的に球状の粒子である支持体、及びこの支持体に結合したリガンドを含んでいる。殆どの分離マトリックスの場合支持体は多孔性であって、各粒子はより多くの量のリガンド、従ってより多くの結合した標的化合物を含むことができる。支持体は殆どの場合天然又は合成のポリマーであり、球状の粒子は多くの異なる方法で製造することができる。この目的で使用されることが多い天然のポリマーは多糖類のデキストランとアガロースである。]
[0005] スピニングディスク技術を用いてアガロースビーズを形成することができる。この技術は回転するディスクを含んでおり、その中心に適切な条件下で液体を供給し、その縁部に向かって遠心力をかける。ディスク縁部は液滴を作成するために歯状になっている。この技術を使用することにより、ディスクの縁部で均一な大きさの液滴が作成される。均一な大きさの液滴の噴霧スプレー、霧ミスト及び油を製造するためにスピニングディスク技術を使用することは確立された手法である。Walter及びPrewett(Walton,W.H.;Prewett,W.C.(1949)Proc.Phys.Soc.B.62,341−350)は1949年の早期に、噴霧液滴の大きさが概ね次式(1)で与えられると結論した。]
[0006] 式中、d=液滴直径、D=ディスク直径、ω=ディスクの角速度、T=液体の表面張力、ρ=液体の密度である。]
先行技術

[0007] 国際公開第2006/033634号]
発明が解決しようとする課題

[0008] クロマトグラフ及びバッチ式の手法により生体分子を分離するには、ビーズの空隙率(porosity)が極めて重要である。ポリマー性媒体の1つの利点は広範囲にわたって孔径を変動させられる機会があることである。文献を通じて受け入れられている一般原則は、大きい分子には大きい孔径を有する媒体を使用することである。これらの細孔における物質移動は対流ではなく拡散過程の結果である。選択的な媒体を得るには、狭い孔径分布を有する空隙率を得ることが望ましいであろう。スピニングディスク技術を用いてアガロースビーズを製造する際には、一定の選定された大きさを超える分子、例えばモノクローナル抗体を排除するようにビーズの空隙率を最適化することができる手法を使用するのが望ましいであろう。]
課題を解決するための手段

[0009] 本発明は、ビーズを透過する小さい分子に対するビーズの相互作用を最大化し、かつビーズを透過しない大きな分子に対するビーズの相互作用を最小化するスピニングディスク媒体の空隙率を制御することを目的とする方法を提供する。媒体はアガロースを主体とするのが好ましく、スピニングディスク媒体の製造方法はモノクローナル抗体のような大きいタンパク質を排除する空隙率を有するビーズが得られるように最適化される。]
[0010] ヒト化型モノクローナル抗体(mAb)は生物医薬として極めて有望である。mAbの精製で直面する1つの最も重要な課題は細胞培養培地中の宿主細胞タンパク質(HCP)から分離ことである。本発明により、純粋なmAbを不要なHCPから分離することが可能になる。]
[0011] 好ましくは、スピニングディスク媒体をさらに加工処理していわゆる蓋(lid)媒体にする、すなわち、スピニングディスク法で得られたビーズがビーズのコアを構成し、コアとは別の組成の蓋又は外層がコアを覆う。]
[0012] 第1の態様では、本発明は、スピニングディスク法でポリマービーズを選択的に製造する方法を提供する。ここで、ビーズは150000g/molよりも大きな分子がビーズ中に拡散するのを阻止する空隙率を有しており、この方法は以下の工程:
a)350〜450mPasの粘度を有する4〜8%の多糖類溶液を、65〜75℃において、3001〜3010rpmで1以上のスピニングディスクに供給して多糖類ビーズを形成する工程と、
b)生成した多糖類ビーズを捕集浴中に捕集する工程であって、捕集の温度を15〜27℃、好ましくは17.5〜24.6℃で変化させることによって多糖類ビーズの空隙率を制御する工程と
を含む。]
[0013] 上記のパラメーターは、所望の限界、すなわちモノクローナル抗体のような150000g/molよりも大きな分子をビーズ中に拡散させる限界にビーズの空隙率を制御するために必須である。]
[0014] 多糖類ビーズはアガロース、カラゲナン、デキストラン、アルギン酸塩、ペクチン、デンプン及びガラクトマンナンから選択されるのが好ましい。かかる多糖類は冷却すると自発的に物理的に架橋された網目構造を形成することが知られている。]
[0015] 好ましくは、多糖類ビーズはアガロースからなり、工程a)のアガロース溶液は65〜75℃、好ましくは約70℃で、350〜450mPas、好ましくは397〜421mPasの粘度をもつ4〜8%、好ましくは6%のアガロース溶液である。]
[0016] モノクローナル抗体の精製に関して、150000g/molよりも大きな分子がビーズ中に拡散するのを阻止する空隙率が選択される。]
[0017] 好ましくは、工程a)において多糖類溶液を1以上のスピニングディスクに供給するには、120〜170mL/minの流速とする。]
[0018] 好ましい実施形態では、多糖類溶液は、CNBr、N−ヒドロキシ−スクシンイミドエステル、ジビニルスルホン、エポキシ活性化(例えば、後記実施例に記載するようなアリル化及び臭素化)又はその他当業者に公知のいずれかの活性化方法などによって活性化される。]
[0019] 多糖類ビーズは、より剛性のビーズを得るために、工程b)の後に架橋してもよい。]
[0020] 好ましくは、多糖類ビーズは、工程b)の後に蓋又は外層を備える。好ましい実施形態では、多糖類ビーズは、アリル化し、かつ部分的に臭素化し、さらにNaOHで処理してコア多糖類ビーズ上に蓋を形成する。]
[0021] 好ましくは、コア多糖類ビーズはリガンドを備えているが、蓋はリガンドを備えていない。蓋は大きな分子がコア多糖類ビーズ上のリガンドと反応するのを阻止する。これは、不要なタンパク質とコアリガンドとの間の相互作用を最適化するように移動相を選定することができる点、及び目的のタンパク質がコアリガンドにより捕集されるおそれがないという点において1つの利点である。従って、クロマトグラフ分離のために任意の移動相を、又はバッチ式の分離のために任意の上清を選択し得る。例えば、リガンドとIgG(モノクローナル抗体)との間の相互作用を完全に排除することができる。これは、大きい分子を細孔内に捕集することが望ましい従来技術とは異なるアプローチである。本発明者が、目的の分子から不要の分子を非常に厳格に排除する空隙率、すなわちビーズ内部の目的の分子又はフロースルー若しくは上清中の不必要な分子の重なりが全くない空隙率を見出すことができたということは驚くべきことであった。]
[0022] アニオン交換、カチオン交換、アフィニティー、疎水性相互作用又はこれらの任意の組合せのようなあらゆるタイプのリガンドをビーズのコアに結合させることができる。リガンドは場合によりエキステンダーを備えていてもよい。]
[0023] 好ましくは、リガンドはイオン交換リガンドである。]
[0024] 好ましい実施形態では、イオン交換リガンドは、多糖類ビーズ及びリガンドからの距離を増大し、リガンドへのアクセス可能性を改良し、並びにリガンド密度を増大するためにエキステンダーを備えた弱アニオン交換リガンドである。]
[0025] 第2の態様では、本発明は、上記方法に従って製造され、リガンドがイオン交換体、好ましくはエキステンダーを備えた弱アニオン交換体である分離媒体を提供する。]
[0026] 好ましい実施形態では、多糖類はアガロースであり、弱アニオン交換体はDEAEであり、エキステンダーはデキストランである。]
[0027] 第3の態様では、本発明は、所望の生体分子を不要な生体分子からクロマトグラフ又はバッチ式に分離するための、本発明の分離媒体の使用に関する。]
[0028] 1つの実施形態では、不要な分子はビーズ中に拡散するが、所望の分子はビーズ中に拡散しない。この場合、所望の生体分子はIgG若しくはモノクローナル抗体又はウィルス若しくはプラスミドのような他の大きく所望の生体分子であり得る。]
[0029] 本発明はモノクローナル抗体の精製のようなバイオプロセス用途に限定されることはなく、例えば体液のプロテオミック分析用の試料の調製に使用することもできる。]
[0030] 別の実施形態では、所望の分子がビーズ中に拡散するが、不要な分子は拡散しない。この場合、所望の分子はバイオマーカーのような分子量<60000g/molの存在量の少ないタンパク質である。このような存在量の少ない希少タンパク質はその後例えば2D電気泳動でさらに精製され、好ましくはLC−MSを用いて分析される。]
図面の簡単な説明

[0031] 図1は、スピニングディスク技術を用いたアガロースビーズの生成を説明する概略図である。ドーム=落下する液滴を取り囲む閉鎖空間。捕集=水を充填した鉢で、ここでゲル化が起こる。
図2は、スピニングディスクビーズ(プロトタイプQ1、Q2及びQ3、下記参照)の活性化及びリガンド(TMA=−N+(CH3)3)結合手順の説明図である。
図3は、ビーズのコア内でDEAE−デキストラン(DEAE−DX)により置換されたプロトタイプの解説図である。] 図1 図2 図3
[0032] スピニングディスク技術を用いたアガロースビーズの生成において、回転速度は一定の大きさを有するビーズを実現するための重要な可変量である。架橋されたビーズは分離目的に使用することを目的とするが、最終的なゲル構造はその空隙率の特徴を決定付けるので、ビーズのゲル化機構には興味がある。周知のように、アガロース溶液の冷却速度が速いと、感知できるほどの量の秩序のある凝集体が生成する前に相分離が起こり、その結果空隙率の質は悪くなる。ビーズの孔径はまた使用するアガロース溶液の濃度にも依存する。濃度が低下するにつれて孔径は増大する。]
[0033] 実験の部
以下の実施例は解説の目的のみで挙げるものであり、特許請求の範囲により定められる本発明の範囲を限定するものではない。本明細書中以下及びその他で参照する文献は全て援用により本明細書の内容の一部をなす。]
[0034] 実施例1:スピニングディスク媒体の調製
6%アガロース溶液を出発材料として使用した。温度、冷却速度、粘度、速度及びアガロースの流速(ディスクに対する)を空隙率応答(porosity response)に関して検討した。スピニングディスク法の概略図を図1に示す(従来技術)。] 図1
[0035] 実験
スピニングディスク装置は、ABB Industriserviceにより所定の仕様(下記参照)に従って製造された。
鋼の品質:SS2343−02(全ての指定の品目について)
ポリマー材料:PTFE、ポリカーボネート(ドーム保護)、EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー)、シリコーンゴム
ドーム高さ:900mm
捕集鉢直径:2400mm(水抜き溝を含む)
捕集鉢傾き:3°
ディスクの数:6
ディスク直径:200mm
全体のディスクの厚さ:最大5.2mm
縁部でのディスクの厚さ:12.4mm(135°の 傾きを含む)
上部圧力補償室直径(液体アガロース溶液用):73mm
上部圧力補償室高さ:6mm
分配針の数:6
針の内径:0.7mm。]
[0036] アガロース溶液は針により6個のディスクに供給した。1個の代わりに6個のディスクを使用することにより、最大容量(capacity)が増大する。アガロース流は6個のディスクの各々に対して同じであった。これは、各々のディスクに由来するビーズの大きさが同じであることを意味する。ディスクの速度範囲は3001〜3010rpm内に調節し、ドーム内の相対湿度は100%であった。相対湿度が100%未満であるとアガロース液滴から水が蒸発するおそれがある。]
[0037] 69.7℃に調節した粘度397〜421mPasのアリル化された6%アガロース溶液を用いてスピニングディスクに供給した。ディスクに対するアガロース溶液の流速は120〜170mL/minに調節した。捕集水の温度は17.5〜24.6℃であった。]
[0038] 5つのプロトタイプを製造した。エピクロロヒドリンで架橋した後のビーズの空隙率を表1に示す。プロトタイプの空隙率は様々なデキストランを用いて評価し、空隙容量はブルーデキストラン2000を用いて得た。スピニングディスクプロトタイプは、免疫グロブリンがビーズを透過できないような空隙率を得るように製造した。これは、約150000g/molを超える分子量を有する分子がビーズ中に拡散しないことを意味する。]
[0039] 5つのプロトタイプ全てで選んだ粒径は190μm±5μmであった。表1の3つのプロトタイプ(A、D、E)を使用して、分子量が約70000g/mol未満のタンパク質を捕集するが、免疫グロブリン(ヒトIgG)のような大きな分子はビーズ中に拡散してビーズのコア内のリガンドと相互作用することができないような媒体を製造した。]
[0040] 実施例2:宿主細胞タンパク質を捕集するように設計されたスピニングディスクビーズに基づく強アニオン交換媒体の調製
マトリックスの容量とは固定されたベッド容量をいう。グラムで表示するマトリックスの重量とは吸引乾燥重量をいう。これらのマトリックスは依然として水和された物質であるものと了解されたい。大規模の用途では、反応撹拌とは、磁石バー攪拌機を使用するとビーズの損傷が起こり易いので、吊したモーター駆動攪拌機を指していう。小規模の反応(20mL又はg以下のゲル)は閉鎖されたバイアル中で実施し、撹拌とは振動台の使用をいう。]
[0041] 機能性の分析及びアリル化、エポキシド化の程度、又はビーズ中のイオン交換体基の置換の程度の決定には従来の方法を使用した。図2に、OH蓋の創成及びビーズのコア中の正に荷電リガンド(=−N+(CH3)3)の結合に関して描いた一般的な合成手順を示す。] 図2
[0042] A.スピニングディスクプロトタイプAに基づくプロトタイプQ1の調製(図2参照)
OH蓋−アリルゲルの調製
スピニングディスクプロトタイプAのアリル活性化。スピニングディスクプロトタイプAをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。フィルター上でゲル25mLの水を切り、秤量して三首丸底フラスコ中に入れた。NaOH(12.5mL、50%溶液)を加え、機械的撹拌を開始した。ホウ水素化ナトリウム0.1gと、硫酸ナトリウム2.9gをフラスコに加え、スラリーを水浴で50℃に加熱した。約1時間後27.5mLのAGEを加えた。次いで、スラリーを一晩激しく撹拌し続けた。約20時間後スラリーをガラスフィルターに移し、酢酸(60%)でpHを約7に調節した。次に、ゲルを蒸留水(×4)、エタノール(×4)及び蒸留水(×4)で洗浄した。その後、アリル含有量を滴定により決定した(262μmol/mL)。] 図2
[0043] 部分臭素化及びNaOH処理。アリル化されたゲル22mLを秤量してフラスコ中に入れ、80mLの蒸留水と1gの硫酸ナトリウムを加えた。次いで、激しく撹拌しながら0.3当量の臭素89μLをピペットで加えた。約5分後(臭素が消費されたとき)ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0044] 部分的に臭素化されたゲルを水と共にフラスコに移した。次いで、NaOH(50%溶液)をpH>13になるまで加え、スラリーを50℃に加熱し、一晩撹拌しながら放置した。約18時間後、酢酸(60%溶液)でpHを約7に調節した。その後、ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0045] 次に、残留するアリル含有量を滴定により決定した(200μmol/mL)。]
[0046] ビーズのコアへのQ基の結合
Q結合(塩化トリメチルアンモニウム)。10mLの水を切ったゲル(部分臭素化しNaOH処理したゲル)を蒸留水と混合してビーカーに入れ、強力なオーバーヘッド撹拌を開始した。スラリーが残留する深い橙/黄色を有するまで臭素を加えた。10分の撹拌後、スラリーが完全に変色するまでギ酸ナトリウム(約1.5g)を加えた。次いで、ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0047] 水を切り臭素化したゲルを秤量してフラスコに入れ、5mLの塩化トリメチルアンモニウム(TMA塩化物、65%水溶液)と5mLの2M NaOHを加えた。次いで、NaOH(50%溶液)でpHを約12.5に調節した。その後、混合物を50℃で一晩撹拌し続けた。20時間後、ゲルを蒸留水で洗浄し、プロトタイプQ1の塩素容量(chloride capacity)を滴定により決定した(160μmol/mL)。]
[0048] B.それぞれスピニングディスクプロトタイプE及びDに基づくプロトタイプQ2及びQ3の調製
スピニングディスクプロトタイプE及びDに基づくOH蓋−アリルゲルの調製
スピニングディスクプロトタイプEのアリル活性化。スピニングディスクプロトタイプEをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。フィルター上でゲル100mLの水を切り、秤量して三首丸底フラスコに入れた。NaOH(50mL、50%溶液)を加え、機械的撹拌を開始した。ホウ水素化ナトリウム0.4gと、硫酸ナトリウム11.4gをフラスコに加え、スラリーを水浴で50℃に加熱した。約1時間後、110mLのAGEを加えた。その後、スラリーは激しく撹拌しながら一晩放置した。約20時間後、スラリーをガラスフィルターに移し、酢酸(60%)でpHを約7に調節した。次に、ゲルを蒸留水(×4)、エタノール(×4)及び蒸留水(×4)で洗浄した。次いで、アリル含有量を滴定により決定した(292μmol/mL)。]
[0049] アリル化されたスピニングディスクプロトタイプEの部分臭素化及びNaOH処理。アリル化されたゲル60mLを秤量してフラスコに入れ、300mLの蒸留水と5gの硫酸ナトリウムを加えた。次に、激しく撹拌しながら0.3当量の臭素269μLをピペットで加えた。約5分後(臭素が消費されたとき)ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0050] 部分的に臭素化したゲルを水溶液と共にフラスコに移した。次に、NaOH(50%溶液)をpH>13になるまで加え、スラリーを50℃に加熱し、一晩撹拌し続けた。約18時間後酢酸(60%溶液)でpHを約7に調節した。次に、ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0051] その後、残留するアリル含有量を滴定により決定した(245μmol/mL)。]
[0052] スピニングディスクプロトタイプDのアリル活性化。スピニングディスクプロトタイプDをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。フィルター上でゲル50mLの水を切り、秤量して三首丸底フラスコに入れた。NaOH(25mL、50%溶液)を加え、機械的撹拌を開始した。ホウ水素化ナトリウム0.2gと、硫酸ナトリウム5.7gをフラスコに加え、スラリーを水浴で50℃に加熱した。約1時間後55mLのAGEを加えた。その後、スラリーを激しく撹拌しながら一晩放置した。約20時間後、スラリーをガラスフィルターに移し、酢酸(60%)でpHを約7に調節した。次いで、ゲルを蒸留水(×4)、エタノール(×4)及び蒸留水(×4)で洗浄した。その後、アリル含有量を滴定により決定した(330μmol/mL)。]
[0053] アリル化されたスピニングディスクプロトタイプDの部分臭素化及びNaOH処理。アリル化されたゲル10mLを秤量してフラスコに入れ、90mLの蒸留水と1gの硫酸ナトリウムを加えた。次に、激しく撹拌しながら0.3当量の臭素51μLをピペットで加えた。約5分後(臭素が消費されたとき)ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0054] 部分的に臭素化したゲルを水と共にフラスコに移した。次に、NaOH(50%溶液)をpH>13になるまで加え、スラリーを50℃に加熱し、一晩撹拌し続けた。約18時間後酢酸(60%溶液)でpHを約7に調節した。次いで、ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0055] その後、残留するアリル含有量を滴定により決定した(277μmol/mL)。]
[0056] ビーズのコアへのQ基の結合
スピニングディスクプロトタイプDのQ結合(プロトタイプQ2)。10mLの水を切ったゲル(部分臭素化しNaOH処理したスピニングディスクプロトタイプD)をビーカー中で蒸留水と混合し、強力なオーバーヘッド撹拌を行った。スラリーが持続する深い橙/黄色を示すまで臭素を加えた。10分の撹拌後、スラリーが完全に変色するまでギ酸ナトリウム(約1.5g)を加えた。次に、ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0057] 水を切り臭素化したゲルを秤量してフラスコに入れ、5mLの塩化トリメチルアンモニウム(TMA塩化物、65%水溶液)と5mLの2M NaOHを加えた。次に、NaOH(50%溶液)でpHを約12.5に調節した。その後、混合物を50℃で一晩撹拌し続けた。20時間後ゲルを蒸留水で洗浄し、ゲルの塩素容量を滴定により決定した(172μmol/mL)。]
[0058] スピニングディスクプロトタイプEのQ結合(プロトタイプQ3)。10mLの水を切ったゲル(部分的に臭素化しNaOH処理したスピニングディスクプロトタイプE)をビーカー中で蒸留水と混合し、強力なオーバーヘッド撹拌を行った。スラリーが持続する深い橙/黄色を示すまで臭素を加えた。10分の撹拌後、スラリーが完全に変色するまでギ酸ナトリウム(約1.5g)を加えた。その後、ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0059] 水を切り臭素化したゲルを秤量してフラスコに入れ、5mLの塩化トリメチルアンモニウム(TMA塩化物、65%水溶液)と5mLの2M NaOHを加えた。次いで、NaOH(50%溶液)でpHを約12.5に調節した。その後、混合物を50℃で一晩撹拌し続けた。20時間後、ゲルを蒸留水で洗浄し、ゲルの塩素容量を滴定により決定した(182μmol/mL)。]
[0060] 実施例3:スピニングディスクプロトタイプEに基づく3つの弱アニオン交換媒体(プロトタイプDEAEI〜III)の調製
スピニングディスクプロトタイプEに基づくOH−蓋−アリルゲルの調製
スピニングディスクプロトタイプEのアリル活性化。スピニングディスクプロトタイプEをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。フィルター上でゲル100mLの水を切り、秤量して三首丸底フラスコに入れた。NaOH(50mL、50%溶液)を加え、機械的撹拌を開始した。ホウ水素化ナトリウム0.4gと、硫酸ナトリウム11.4gをフラスコに加え、スラリーを水浴で50℃に加熱した。約1時間後、110mLのAGEを加えた。次に、スラリーを激しく撹拌しながら一晩放置した。約20時間後、スラリーをガラスフィルターに移し、酢酸(60%)でpHを約7に調節した。次いで、ゲルを蒸留水(×4)、エタノール(×4)及び蒸留水(×4)で洗浄した。その後、アリル含有量を滴定により決定した(292μmol/mL)。]
[0061] アリル化されたスピニングディスクプロトタイプEの部分臭素化及びNaOH処理。アリル化されたゲル60mLを秤量してフラスコに入れ、300mLの蒸留水と5gの硫酸ナトリウムを加えた。次に、激しく撹拌しながら0.3当量の臭素269μLをピペットで加えた。約5分後(臭素が消費されたとき)ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0062] 部分的に臭素化したゲルを水溶液と共にフラスコに移した。次に、NaOH(50%溶液)をpH>13まで加え、スラリーを50℃に加熱し、撹拌しながら一晩放置した。約18時間後、酢酸(60%溶液)でpHを約7に調節した。その後、ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0063] その後、残留するアリル含有量を滴定により決定した(245μmol/mL)。]
[0064] ビーズ−プロトタイプDEAEI〜IIIのコアへのDEAEデキストランの結合
15mLの水を切ったゲル(部分的に臭素化しNaOH処理したスピニングディスクプロトタイプE)をビーカー中で蒸留水と混合し、強力なオーバーヘッド撹拌を行った。臭素は、スラリーが持続する深い橙/黄色を示すまで加えた。10分の撹拌後、スラリーが完全に変色するまでギ酸ナトリウム(約1.5g)を加えた。次に、ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0065] 水を切り臭素化したゲルの5mLの部分を下記に従ってDEAEデキストラン溶液(25mLの水に溶解した15gDEAEデキストラン、総量;37mL)と混合し、室温で0.5h撹拌した後、0.6mLの50%NaOHと0.1gのNaBH4を加え、50℃で17h撹拌した。水、0.5M HCl及び1mM HClで洗浄した後、Cl-容量を滴定により決定した(表4参照)。
プロトタイプDEAE−I:1mLのDEAEデキストラン溶液+9mLの水
プロトタイプDEAE−II:4mLのDEAEデキストラン溶液+6mLの水
プロトタイプDEAE−III:10mLのDEAEデキストラン溶液。]
[0066] 実施例4:スピニングディスクプロトタイプAに基づく弱カチオン交換体(プロトタイプCOO-)の調製
スピニングディスクプロトタイプAに基づくOH−蓋−アリルゲルの調製
スピニングディスクプロトタイプAのアリル活性化。スピニングディスクプロトタイプAをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。フィルター上でゲル25mLの水を切り、秤量して三首丸底フラスコに入れた。NaOH(12.5mL、50%溶液)を加え、機械的撹拌を開始した。ホウ水素化ナトリウム0.1g、及び硫酸ナトリウム2.9gをフラスコに加え、スラリーを水浴で50℃に加熱した。1時間の平衡化時間の後、27.5mLのAGEを加えた。その後、スラリーを激しく撹拌しながら一晩放置した。約20時間後、スラリーをガラスフィルターに移し、酢酸(60%)を用いてpHを約7に調節した。次に、ゲルを蒸留水(×4)、エタノール(×4)及び蒸留水(×4)で洗浄した。その後、アリル含有量を滴定により決定した(262μmol/mL)。]
[0067] アリル化されたスピニングディスクプロトタイプAの部分臭素化及びNaOH処理。アリル化されたゲル22mLを秤量してフラスコに入れ、80mLの蒸留水と1gの硫酸ナトリウムを加えた。次に、激しく撹拌しながら0.3当量の臭素89μLをピペットで加えた。約5分後(臭素が消費されてしまったとき)ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0068] 部分的に臭素化したゲルを水と共にフラスコに移した。次いで、NaOH(50%溶液)をpH>13まで加え、スラリーを50℃に加熱し、一晩撹拌し続けた。約18時間後酢酸(60%溶液)を用いてpHを約7に調節した。次に、ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0069] その後、残留するアリル含有量を滴定により決定した(200μmol/mL)。]
[0070] ビーズのコアへのリガンドの結合
N−ベンゾイル−DL−ホモシステインの結合。10mLの水を切ったゲル(部分的に臭素化しNaOH処理したスピニングディスクプロトタイプA)をビーカー中で蒸留水と混合し、強力なオーバーヘッド撹拌を行った。スラリーが持続する深い橙/黄色を示すまで臭素を加えた。10分の撹拌後、スラリーが完全に変色するまでギ酸ナトリウム(約1.5g)を加えた。その後、ゲルをガラスフィルター上で蒸留水により洗浄した。]
[0071] N−ベンゾイル−DL−ホモシステインチオラクトン(3.64g、16.47mmol)を秤量して丸底フラスコに入れ、撹拌しながらNaOH(6mL、50%溶液)と蒸留水(40mL)を加えた。次に、溶液を40℃に加熱し、3時間撹拌し続けた。次いで、水を切り臭素化したゲルを溶液に移し(混合物のpHは12.9と測定された)、温度を50℃まで上げた。約22時間後ゲルをガラスフィルター上で蒸留水(4×100mL)により洗浄した。この媒体(コアリガンドの構造は下記参照)のイオン容量(ionic capacity)を滴定した(184μmol/mL)。]
[0072] 宿主細胞タンパク質の捕集用に設計されたスピニングディスク媒体に基づくモノクローナル抗体の精製
Q基(−N+(CH3)3)の結合のための合成の手順を図2に示す。] 図2
[0073] この試験手順の主な目的は、約70000g/mol未満の分子量を有するタンパク質がビーズのコア中に拡散することができる一方で、IgGはクロマトグラフ条件でビーズ内に拡散することができないということを検証することであった。従って、スピニングディスクプロトタイプの破過容量(breakthrough capacity)を、様々な大きさのタンパク質で試験した。4種類の異なる試験タンパク質(IgG、BSA、オボアルブミン及びラクトアルブミン)を使用した。]
[0074] 実験
破過容量に関して検討すべき媒体をHR 5/5カラムに詰め、緩衝溶液で平衡化した後試料溶液を0.3mL/minの流速でカラムに通してポンプで送った。破過容量は、最大UV検出器信号(280nm)の10%で評価した。最大UV信号は試験溶液を直接検出器にポンプで送ることによって評価した。吸収最大(Qb10%)の10%における破過容量は次式に従って計算した。]
[0075] Qb10%=(TR10%−TRD)×C/Vc
式中、TR10%は吸収最大の10%における保持時間(min)であり、TRDは系の空隙容量時間(min)であり、Cは試料の濃度(4mgタンパク質/mL)であり、VCはカラム容量(mL)である。]
[0076] ビーズのコアに結合されたリガンドに応じて次の2種類の異なる吸着緩衝液を使用した:
1.アニオン交換体用の吸着緩衝液:25mM TRIS(pH8.0)
2.カチオン交換体用の吸着緩衝液:0.15MのNaClを添加した50mM酢酸緩衝液(pH4.0)。]
[0077] 試料
使用した試料はヒト免疫グロブリン(IgG、Gammanorm)、ウシ血清アルブミン(BSA)、オボアルブミン及びラクトアルブミンであった。これらのタンパク質は4mg/mLの濃度で吸着緩衝液に溶解し、一時に1種類のみのタンパク質をカラムに適用した。]
[0078] 計器
装置
LC系:AKTAエクスプローラー10XT又は同等物(or equal)
ソフトウェア:UNICORN
カラム:HR 5/5
計測パラメーター
流速:0.3mL/min
検出器セル:10mm
波長:280nm
UNICORN法
使用した主要な方法を以下に記す:
0.00 BaseCV1.00 [mL] #Column volume [mL] Any
0.00 Block Start conditions
0.00 Base SameAsMain
0.00 Wave length 280 [nm] 254 [nm] 215 [nm]
0.00 Averaging Time 2.56 [sec]
0.00 Alarm Pressure Enable 3.00 [MPa] 0.00 [MPa]
0.00 End Block
0.00 Block Column position
0.00 Block Equilibration
0.00 Base SameAsMain
0.00 PumpAInlet A1
0.00 BufferValveA1 A11
0.00 Flow 0.3 [mL/min]
1.00 Set Mark ()#column name
3.9 AutoZeroUV
5.0 #Equilibration volume End Block
0.00 Block Sample loading
0.00 Base volume
0.00 Flow (1)#flow rate [mL/min]
0.00 Set Mark ()#sample
0.00 InjectionValve Inject
0.00 Watch UV Greater Than (100) #20 percent maxabs [mAu] ENDBLOCK
49.00 InjectionValveLoad
49.00 End Block
0.00 Block Column wash
0.00 Base SameAsMain
0.00 InjectionValve Load
0.00 Watch Off UV
0.00 PumpAInlet A1
0.00 BufferValveA1 A11
0.00 Watch UV Less Than (20) #5 percent [mAu] END BLOCK
20.00 End Block
0.00 Block Gradient elution
0.00 Base SameAsMain
0.00 PumpBInlet B1
0.00 Gradient 100 [%B] 2.00 [base]
0.00 Flow 0.30 [mL/min]
10.00 Gradient 0.00 [%B] 0.00 [base]
10.00 End Block
0 Block Reequilibration
0.00 End Method

実施例5:強アニオン交換プロトタイプの破過容量
スピニングディスクプロトタイプA(表1)に基づき、ビーズのコア内にQ基を有する1つのプロトタイプ(Q1)を図2に従って製造した。4種類のタンパク質に対する破過容量を試験した結果を表2に示す。容量は2つの最も大きいタンパク質IgGとBSAに対して低く(<2mg/mL)、オボアルブミンとラクトアルブミンに対する容量はそれぞれ68mg/mLと89mg/mLであった。] 図2
[0079] この結果は、IgGがビーズ内に拡散しなかったこと、従ってその破過容量は低いことを明らかに示している。これは、126000g/molを超える分子量を有するデキストランが0.021より低いKav値を示す表1に掲げた結果と合致している。また、この結果は、約44000g/mol未満の分子量を有する宿主細胞タンパク質がビーズのコア内のリガンドにより捕集されることも示している。]
[0080] それぞれスピニングディスクプロトタイプD及びE(表1)に基づく2つのプロトタイプ(Q2及びQ3)も試験した。いずれのプロトタイプも図2に従って(さらなる詳細については合成の欄参照)ビーズのコア内でQ基により改変された。] 図2
[0081] これらのプロトタイプもIgGを排除し、オボアルブミンに対して高い破過容量を示した。また、比較的に高い容量(8.8mg/mL)がスピニングディスクプロトタイプEに基づくアニオン交換体に対して得られたことも明白であった。これは、このディスクプロトタイプで、66700g/molの分子量を有するデキストランに対してプロトタイプDと比較してより高いKav値が得られたことを示す表1に掲げたデータと合致している。プロトタイプEの結果は、BSAがビーズ中に拡散しアニオン交換リガンドと相互作用することができるということを示している。従って、より高いBSA破過容量を得るために最適化されたリガンド構造を含む新しいアニオン交換体が製造された(下記参照)。]
[0082] 実施例6:弱アニオン交換プロトタイプの破過容量
ビーズの内部にDEAE−デキストランを結合することにより、エキステンダーを介してリガンド(DEAE)をマトリックスに結合した。この場合、デキストランがエキステンダーであり、DEAE(ジエチルアミノエチル)がリガンドである。DEAE−デキストランをビーズの内部に結合した(さらなる詳細については合成の欄参照)3種のプロトタイプ(表4)を製造した。全てのプロトタイプは図3に示すようなOH−蓋を備えていた。] 図3
[0083] 表5によると、全てのプロトタイプが非常に良好な結果を生じた。最良のプロトタイプ(DEAE−III)の場合、IgG、BSA及びオボアルブミンの破過容量はそれぞれ0.9、181、>190mg/mLであった。表5に挙げた結果は優れており、BSAよりさらに大きいタンパク質が高い破過容量を有する一方で、IgGに対する破過容量が2mg/mLより低いことも示している。]
実施例

[0084] 実施例7:カチオン交換プロトタイプ(プロトタイプCOO-)の破過容量
ビーズ(スピニングディスクプロトタイプA、表1)のコア内に高塩リガンドを含むプロトタイプ(プロトタイプCOO-)(合成の欄参照)を試験した。IgG及びオボアルブミンに対する破過容量を検討し、移動相は塩(0.15M NaCl)を加えた酢酸緩衝液(pH4.0)であった。塩は、高い破過容量がオボアルブミンに対して比較的に高いイオン強度でも得ることができることを検証するために加えた。IgGに対する最大容量は1.7mg/mLと記録され、オボアルブミンに対しては約39mg/mLと記録された。ビーズのコア内の高い塩リガンドは予期された通りオボアルブミンを吸着し、比較的に高い容量が観察された。さらに、IgGに対する破過容量は期待された通り低かった。]
权利要求:

請求項1
スピニングディスク法でのポリマービーズの選択的な製造方法であって、上記ビーズが、150000g/molよりも大きな分子がビーズ内に拡散するのを阻止する空隙率を有しており、以下の工程:a)350〜450mPasの粘度を有する4〜8%の多糖類溶液を、65〜75℃で、3001〜3010rpmにおいて1以上のスピニングディスクに供給して多糖類ビーズを形成する工程と、b)生成した多糖類ビーズを捕集浴に捕集する工程であって、捕集の温度を15〜27℃、好ましくは17.5〜24.6℃で変化させることによって多糖類ビーズの空隙率を制御する工程とを含む方法。
請求項2
前記多糖類が、アガロース、カラゲナン、デキストラン、アルギン酸塩、ペクチン、デンプン及びガラクトマンナンから選択される、請求項1記載の方法。
請求項3
工程a)における多糖類ビーズが70℃の6%アガロース溶液であり、397〜421mPasの粘度を有する、請求項2記載の方法。
請求項4
工程a)において多糖類溶液を120〜170mL/minの流速で1以上のスピニングディスクに供給する、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の方法。
請求項5
前記多糖類ビーズを活性化する、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法。
請求項6
工程b)の後に多糖類ビーズを架橋する、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の方法。
請求項7
工程b)の後に多糖類ビーズに蓋又は外層を設ける、請求項5又は請求項6記載の方法。
請求項8
前記多糖類ビーズをアリル化し、部分的に臭素化し、NaOHで処理してコア多糖類ビーズ上に蓋を形成する、請求項7記載の方法。
請求項9
コア多糖類ビーズがリガンドを有する、請求項7又は請求項8記載の方法。
請求項10
前記リガンドがイオン交換リガンドである、請求項9記載の方法。
請求項11
前記多糖類ビーズがアガロースビーズであり、イオン交換リガンドがエキステンダーを有する弱アニオン交換リガンドである、請求項10記載の方法。
請求項12
請求項8乃至請求項11のいずれか1項記載の方法で製造された分離媒体であって、リガンドがイオン交換体である、分離媒体。
請求項13
前記リガンドがエキステンダーを有する弱アニオン交換体である、請求項12記載の分離媒体。
請求項14
前記多糖類ビーズがアガロースビーズであり、弱アニオン交換体がDEAE(mw500000)のような大きな荷電ポリマーであり、エキステンダーがデキストランである、請求項13記載の分離媒体。
請求項15
所望の生体分子を不要な生体分子からクロマトグラフ又はバッチ式に分離するための、請求項12乃至請求項14のいずれか1項記載の分離媒体の使用。
請求項16
不要な分子がビーズ内に拡散し、所望の分子がビーズ内に拡散しない、請求項15記載の使用。
請求項17
所望の生体分子がIgG又はモノクローナル抗体である、請求項15又は請求項16記載の使用。
請求項18
所望の分子がビーズ内に拡散し、不要な分子がビーズ内に拡散しない、請求項15記載の使用。
請求項19
所望の分子が分子量<60000g/molの存在量の少ないタンパク質である、請求項18記載の使用。
請求項20
前記存在量の少ない分子がバイオマーカーである、請求項19記載の使用。
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同族专利:
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